【映画レビュー】一緒にいることの価値 — 映画『幸せのちから』が教えてくれた育児の本質

先日、改めて映画『幸せのちから』(原題:The Pursuit of Happyness)を観ました。

ウィル・スミス演じる主人公クリスと、その実の息子ジェイデン・スミス演じる息子クリストファーとの親子の物語は、観るたびに心を揺さぶられます。

何度も見たことのある映画なのですが、この二人が実の親子というのを先日初めて知りました。(笑)

クリストファー、ほんっっとうに可愛い!まるで本当の親子のようだなあ…なんて思いながら見ていたので、親子と知って納得です。

私自身子どもを持って、「育児」という視点でこの映画を見たとき、改めて感じたことがありました。

それは、「一緒にいること」の意味、そして「一緒にいるしかない状況でも、どれだけ心を通わせられるか」の大切さです。

お金も家もない、それでも「一緒にいる」

映画の中でクリスは、セールスマンとしての仕事に失敗し、家賃も払えず、ついには息子と一緒にホームレスになります。

それでも彼は「どんなときも、息子と一緒に暮らす」という選択をします。

経済的には最悪の状態。それでも、息子の手を引き、並んで長蛇の列に並び、トイレで夜を明かす日も、電車で眠る日も、一緒にいます。

私たち親が「子どものために何かをしてあげなければ」と思うとき、プレゼントなど物理的なサポートや教育的な働きかけに意識が向きがちです。でも、「隣にいて一緒に過ごす」ことの重みって、忘れてはいけないなと思わされました。

子を持ってから観ると、自然に自分の育児と重ねてしまい、涙してしまうシーンが増えました。

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育児における「安心感」は、言葉よりも行動で伝わる

クリストファーは、どんなに不安定な暮らしの中でも、父のそばにいます。時に不安を見せながらも、どこかで「パパなら大丈夫」と信じているようにも見える。

それは、クリスが「必ず迎えに来る」「一緒に寝る」「ごめん」と素直に謝る――そんな日々の小さな積み重ねで、信頼を築いてきたからなんだと思います。

事実、働きながら子どものお世話をするだけでヘトヘトになりますよね。

でもクリスは家を追い出されても絶対に息子を手放さず、一緒に暮らすことを諦めませんでした。

私たちも子育ての中で、「子どもに愛情を伝えられているだろうか?」と悩むことがあります。でも本当に大事なのは、言葉よりも、そこにいてくれる安心感。

親が必ず迎えに来てくれる、そばにいるだけで、子どもは「大丈夫」と思える。

それって、子どもの心の土台として、ものすごく大きなことなんじゃないかと気づかされました。

育児に正解はないけれど、「一緒にいる」という選択肢はある

この映画は、育児書のような「無難で正しい育児」を提示してくれるわけではありません。

でも、「人生で一番しんどい時期に、子どもとどう向き合うか」という問いに対して、クリスの姿はひとつの真実を教えてくれます。

それは、どんなに余裕がなくても、親は子どもの心を支える存在であるということ。

そして、子どもにとっては親と一緒に過ごす時間こそが、安心と希望の源になるということです。

最後に

もし、今育児に自信をなくしていたり、「自分はダメな親だ」と自己嫌悪している人がいたら、ぜひ『幸せのちから』を観てみてください。

きっと、こう思えるはずです。

「ダメな時があってもいい。そばにいてあげるだけで、それがもう“育児の本質”なんだ」と。

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